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 ●オススメの1枚
もうこんなバンドは出ないのではないかと感じさせるグレイトなバンド。泣きメロ度300%の名曲「STRANGERS WHEN WE MEET(ファーストアルバムEspecially For Youに収録)」は、あのNOBODYも熱狂したとか(関係者談)。もちろんこの"GREEN THOUGHTS"もその流れをくんでいるアルバム。歴史に残るバンドだが、信じられないほど評価が低いというか、なんというか…。それでも次作“イレブン”ではゴールドディスクを獲得した。


THE SMITHEREENS DISCOGRAPHY
text by denim
1.Beauty and Sadness
(1988 Enigma)
@Beauty And Sadness ASome Other Guy BTracey's World CMuch Too Much
<Players >Vo./G-Pat DiNizio, G-Jim Babjak, B-Mike Mesaros, Dr.-Dennis Diken
最も初期の音源であるこのアルバムは、1983年に録音・発売されていたものを1987年にエド・ステジウムがリミックスを施したもの。4曲入りだけど@Beauty And Sadness、BTracey's Worldなど泣きメロだらけ。

2.Especially For You
(1986 Enigma)
@Strangers When We Meet AListen To Me Girl BGroovy Tuesday CCigarette DI Don't Want To Lose You ETime And Time Again FBehind The Wall Of Sleep GIn A Lonely Place HBlood & Roses ICrazy Mixed-up Kid JHand Of Glory KAlone At Midnight LWhite Castle Blues*
<Players >Vo./G-Pat DiNizio, G-Jim Babjak, B-Mike Mesaros, Dr.-Dennis Diken
ドン・ディクソンがプロデュースした記念すべきファースト・アルバム。GIn A Lonely Placeではスザンヌ・ヴェガが参加している。彼らの事を知ったのは雑誌“ミュージック・マガジン”でのアメリカ業界の特集ページだった。たしか“60年代風サウンドを〜”などと紹介されていて、リッケンバッカーを持ったジムが印象的でさっそく購入した(当時はアナログを購入)。@Strangers When We Meetを聴いてすっかりノックアウトされたが、廻りに彼らの事を知っている人がおらず、淋しい思いをしたものだ。その後“スミザリーンズつながり”で数人の友人を持つことができたが、好きな人は本当に好きらしく“コードの解析”などをする人もいたらしい。奇跡的に日本盤も発売されたが邦題が結構笑えた記憶がある。私の泣きメロ好きはここから始まったと言っても良い。
<追記>ちなみにこのアルバムのセールスは30万枚を越えている。

3.Green Thoughts
(1988 Enigma)
@Only A Memory AHouse We Used To Live In BSomething New CThe World We Know DEspecially For You EDrown In My Own Tears FDeep Black GElaine HSpellbound IIf The Sun Dosen't Shine JGreen Thoughts
<Players >Vo./G-Pat DiNizio, G-Jim Babjak, B-Mike Mesaros, Dr.-Dennis Diken
これまたドン・ディクソンがプロデュースしている。CThe World We Knowでは“デル・シャノン”がヴォーカルで参加している。基本的にはメロディアス&ハード路線で、今でいう所のパワーポップ。BSomething New、GElaine辺りで泣きメロが大爆発してる。
<追記>ちなみにこのアルバムのセールスは30万枚を越えている。

4.11
(1989 Enigma)
@a girl like you Ablues before and after Bblue period Cbaby me good Droom without a view Eyesterday girl Fcut flowers Gwilliam wilson Hmaria elena Ikiss your tears away
<Players >Vo./G-Pat DiNizio, G-Jim Babjak, B-Mike Mesaros, Dr.-Dennis Diken
前作グリーン・ソウツと並ぶスミザリーンズの最高傑作!泣きメロバラードのBblue periodでは、ベリンダ・カーライルが参加している。Eyesterday girl、Hmaria elena辺りはマジで泣ける。結構ダサいジャケットが多い彼らだが、この“11”はなかなか良い。また同時期に“10”というスミザリーンズのビデオクリップ集が発売された。はっきり言ってルックスは良くないが、動いている映像があまりに少ない彼らにとって貴重なもの。このころからPat DiNizioは帽子を愛用しはじめる。
<追記>ちなみにこのアルバムはゴールドディスクを獲得している。

5.Blow Up
(1991 Capitol)
@Top Of The Pops AToo Much Passion BTell Me When Did Things Go So Wrong CEvening Dress DGet A Hold Of My Heart EIndigo Blues FNow And Then GGirl In Room 12 HAnywhere You Are IOver And Over Again JIt's Alright KIf You Want The Sun To Shine
<Players >Vo./G-Pat DiNizio, G-Jim Babjak, B-Mike Mesaros, Dr.-Dennis Diken
前作に引き続きエド・ステジウムのプロデュース。ますますヘヴィーになってきた。DGet A Hold Of My Heartではニック・ロウのかみさんでもあるカレン・カーターが参加している。このアルバム辺りからかなり貫禄が出てきた感じで、泣きメロもアップテンポではなくバラード系に現れるようになる。その中でもDGet A Hold Of My Heartなんかは、かなり泣きメロが入ってます。FNow And Then(ジムの作品)やGGirl In Room 12などは、スミザリーンズを代表するナンバーです。

6.a date with THE SMITHEREENS
(1994 BMG)
@War For My Mind AEverything I Have Is Blue BMiles From Nowhere CAfternoon Tea DPoint Of No Return ESleep The Night Away FLove Is Gone GLong Way Back Again HGotti ISick Of Seattle JCan't Go Home Anymore KLife Is So Beautiful
<Players >Vo./G-Pat DiNizio, G-Jim Babjak, B-Mike Mesaros, Dr.-Dennis Diken
“ハードなスミザリーンズ”という印象を受ける、ドン・ディクソンのプロデュースによるこのアルバムは、BMiles From Nowhere、FLove Is Gone、HGottiを中心にミディアム・テンポ中心のナンバーが揃っている。そのせいかどうかわからないが、以前のように弾けるようで軽快なサウンドにはなっていない。しかし随所にスミザリーンズのテイストが散りばめられている秀作。

7.blown to smithereens
(1995 Capitol)
スミザリーンズとの契約が切れたキャピトルから、お約束のように発売されたベスト盤。但しOtime won't let meは、ジャンクロード・ヴァンダム主演の“タイム・コップ”のエンディング・テーマで、もしかすると彼らは知らなくても聴いたことがあるかもしれない。

8.Attack Of The Smithereens
(1995 Capitol)
これはレア・トラックやライヴ音源を集めたアルバム。ボー・ブランメルズやキンクスらとの共演ライヴ音源を初めとして、ザ・フーの“The Seeker”、ビートルズの“One After 909”などのカヴァーも収録されている。

9.SONGS AND SOUNDS
Pat DiNizio(1997 VelVel)
Pat DiNizioのソロ的な作品。ベーシストにはザ・ストラングラーズのジャン・ジャック・バーネルが参加している。

10.The Best of The Smithereens
Ten Best Series(1997 EMI-Capitol Music)
10曲入りのベスト盤。廉価盤なので安いのが特徴。

11.THE SMITHEREENS LIVE
(1988 RESTLESS)
@BLOOD & ROSES ABEHIND THE WALL OF SLEEP BBEAUTY AND SADNESS CALONE AT MIDNIGHT DSTRANGERS WHEN WE MEET ETHE SEEKER
<Players >Vo./G-Pat DiNizio, G-Jim Babjak, B-Mike Mesaros, Dr.-Dennis Diken
スミザリーンズのライヴアルバム。6曲入りなのでミニアルバムっぽいが、この人たちはやはり本物だと思わせる出来。とにかく骨太で重厚で繊細という、スタジオ録音に負けないライヴアルバムに仕上がっている。

12.Downbound Train
(1998 The Right Stuff)
@Downbound Train(他全5曲入)
<Players >Vo./G-Pat DiNizio, G-Jim Babjak, B-Mike Mesaros, Dr.-Dennis Diken
The Songs Of Bruce Springsteenという、ブルース・スプリングスティーンをカヴァーしたアルバムからの楽曲です。他のアーティストも入っており、スミザリーンズは1曲だけです。

13.GOD SAVE THE SMITHEREENS
(1999 Velvel)
@She's got a way AHouse At The End Of The World BEverything Changes CFlowers In The Blood DThe Long Loneliness ESomeday FThe Age Of Innocence GGloomy Sunday HI Believe IAll Revved Up JEven If I Never Get Back Home KTry LThe Last Good Time
<Players >Vo./G-Pat DiNizio, G-Jim Babjak, B-Mike Mesaros, Dr.-Dennis Diken
スミザリーンズの今世紀最後と思われるアルバム。プロデュースはGAMBALLのドン・フレミング。ポウジーズやティーンエイジ・ファンクラブなどを過去に手がけた人と言ったほうがわかりやすいか。こうして聴いてみると“何故今まで一度もスミザリーンズと仕事をしなかったのか?”と思えるほど、スミザリーンズのサウンドにはまっている。できれば“ブロウ・アップ”の頃にやらせてみたかった(笑)
とまあ冗談はさておき、今回のアルバムはソングライティングがメンバー全員になっている。しかし曲のベースを作成したのはやはりPat DiNizioで、そこからメンバーの意見を加味しながら完成させていったので、クレジットがメンバー全員になっている。前作a date with the smithereensまでは、ヴォーカルのPat DiNizioがほとんどの曲を書いていた。しかしゴールドディスクを獲得した“11”以降、特に前作ではあの頃の“ポップス・テイスト”が影を潜めた感がある。彼らはもしかして“初心に帰る”という目的で共同作業をあえてとったのでは? 新作はそのような事を想像させる仕上がりだ。前々作の“ブロウ・アップ”は“11”の後ということもあって、“ああいうアルバムをもう一枚”って感じもあったような印象を受ける。ポップ度が高く、なおかつよりヘヴィーになったアルバムだったが、やはり“11”以上の評価を受けなかったし実際セールスもやや落ちている。前作に至っては“11”の頃に比べると“なんだか弾けてないなぁ”という印象も受ける。しかしだからと言って“ダメなアルバム”かというと、そんな事は全然ない。“11”の頃のポップ度を若干残しながらヘヴィーさを増し、ブルースっぽさも加えながら“スミザリーンズらしさ”が良く出たアルバムだ。
今回のアルバムを表現するときに、誤解を恐れずに言うとこうなる。“11とブロウ・アップとa date with the smithereens”を足して2で割った仕上がり。特にフォークロック・テイストで泣きメロ度220%の@She's got a wayは、“やかましくて泣きメロ”だった初期スミザリーンズに戻ったような作品。DThe Long Lonelinessはとてもシンプルなメロディラインで、こういうスミザリーンズも久しぶりだ。HI Believeもやかましくて泣きメロ。ニック・ロウがプロデュースしてもこんなサウンドになりそうな感じもする。IAll Revved Upは、“11”や“ブロウ・アップ”を彷彿とさせるロックンロール・ナンバー。
本作で前作と圧倒的に違うのは、Jim Babjak のギターサウンドとDennis Dikenのドラムだ。ギターは、フォークロック的なバッキングからハードロックなフレーズまで幅広く表現されているし、ドラムはややもするとワンパターンになりがちなリズムに緩急をつけて、工夫している。この辺りがドン・フレミングの見事な仕事といえるだろう。



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